2016 detail30.jpg

「おぼろ」
なんだか聞くだけで夢幻の世界に迷い込みそうな言葉である。手が届きそうで届かない、触れようとすれば遠のくもの。
うすいヴェールの向こうでゆらめく影。まるで無いかのような、しかしきっと在るかのような。

detail7.jpg

あかあかと照る月も美しいが、ぼんやりと浮かぶおぼろ月も昔から日本では特別に愛されてきた。なぜだろう?
そこには春に限らず、「おぼろなるもの」の深い想いがあるように思う。

2016  detail5.jpg

「おぼろ」と最も深いつながりがあるのは記憶だろう。記憶はいつも失われた時の中でおぼろげな姿をしている。どこでもない場所から、それはふいに私たちを捉える。

2016 detail28.jpg

失われた風景、失われた時代、深く愛した人。
その思いが強ければ強いほど、ヴェールの向こうから魂をゆさぶる。この世界は無常なのだ。

2016 detail19.jpg

おぼろ」の根底にあるのは日本人の無常観だろう。
この世に常に同じものはなく、流れ去り変化して行く事を私たちは知っている。

detail10.jpg

そしていつしか自分の人生そのものを一睡の「夢」ではないかお思う時が来る。「現 うつつ」は「夢」へと反転し、むしろこの世の方をおぼろに感じるのだ。
内側で降り積もった夢が外に満ちあふれて、最後は人生全体を包み込むのだろうか。

-コレクションのコンセプト と 
エッセイ 言葉の服 「おぼろ」なる世を愛する よりー

デザイナープロフィール

堀畑 裕之は同志社大学大学院を修了後、関口 真希子は杏林大学を卒業後、ともに文化服装学院アパレルデザイン科で学ぶ。1998年に卒業後、それぞれ別々のデザイナーズブランドでパタンナーとして5 年間勤務。2003年渡英、ロンドンのBora Aksuのアトリエで働く。帰国後05年3月(株)lews纏設立、「matohu」をスタート。06年3月より東京コレクション・ウィーク(JFW)に参加。2009年 毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。

official site. http://www.matohu.com/

  • インフォメーション
  • まとふ matohu
  • まとふ フルライン
  • アザーブランド
  • イベント/ニュース
  • メール
  • アクセス
  • ブログ
  • リンク
  • Twitter